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熊倉 稔
JAERI-M 9336, 403 Pages, 1981/02
準熱平衡状態における含酸素化合物のイオン-分子反応およひイオンのエネルギー状態について飛行時間型質量分析計を使用して研究を行った。イオンの並進エネルギーについて新しい測定方法を見出し、この方法によって含酸素化合の電子衝撃により生成されるイオンについて系列的に測定した結果、分子構造と並進エネルギーとの間に関連性があることを明らかにした。イオン-分子反応については放射線化学反応の関連において分子構造的観点から反応機構を研究し、縮合-脱離反応においては2つの反応機構があり、その反応はイオン構造によって著しく影響をうけることが明らかになった。また、イオン-分子反応の反応速度定数はイオンのエネルギー状態、および分極率によって影響をうけること、また、多原子分子におけるクラスター反応の速度定数は大きくそしてクラスターイオンは振動の自由度の増大により安定化されることが明らかになった。
熊倉 稔; 杉浦 俊男; 岡村 誠三*
質量分析, 16(1), p.16 - 22, 1968/00
放射線化学反応におけるイオンの役割は、一般的にはその初期反応において重要である。特に放射線化学の動力学的取扱いから、正または負イオンを反応活性種として重合すると考えられているイオン重合反応の活性種のイオン種を決定する事は、放射化学反応の機構解明に不可欠である。